レース中の栄養補給-マラソンレース前後の食事06 - 楽に走れる「立ち方・歩き方・走り方」 - Coaching for Athletes JAPAN
楽に走れる「立ち方・歩き方・走り方」
こんにちは、
楽ランコーチ 小田英男です。
ウォーキング、ジョギング、ランニング!
楽しんでいますか?
このところ、レース前後の栄養補給について見てきましたが
レース中はどうですか?
いつもどんなものを摂っていますか?
一般的には
「まず、水」
ということになりますね。
なぜ、水なのでしょう?
運動による体温の上昇を抑えるために、
皮膚の表面に水分を出して、蒸発させる。
水が蒸発するのには熱(気化熱)が必要。
その熱源を身体にしてもらって、
身体から熱を奪ってもらう。
一般に発汗作用と呼ばれるものです。
汗が出ないと、体温は上がりっぱなしになります。
これが熱中症です。
それを防ぐには、常に皮膚に水分を出して
あげなければならない。
身体の約60%は水分ですが、その1%減っただけで
喉が渇きますし、10%減ると生命の維持が難しくなると
言われているくらいですので、
運動しているときは、
水分を補給してあげる必要があるのです。
また、人間の身体は、純粋に水だけを皮膚に出して
いるわけではありません。
汗はしょっぱいです。
塩分も水分と一緒に外に出てしまうので、
塩分も同時に補給する必要があります。
ここまでは最低限の話です。
軽く走る、涼しい時期に1時間程度、
なんて場合は、水分+ほんの少しの塩分程度でOKです。
が、もう少し運動の強度が上がったり、
長時間だったりすると、もう少し複雑になります。
走るのにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーとして使えるもので、
身体の中に蓄えられているのは、
糖質、脂質
です。
まず肝臓に蓄えられた糖質をエネルギーにします。
同時に、脂質もエネルギーにしますが、
その際は筋肉にある糖質も着火材として使われます。
脂質は大量に体内にあるのですが、
糖質は肝臓にはそれほど沢山貯蔵できません。
なので、長時間の運動では枯渇しがちです。
したがって、糖質を補給してあげる必要性が生じます。
補給してあげても、糖質はどうしても不足しがちになる。
この糖質、特に肝臓に蓄えている糖質が少なくなってくると、
筋肉を分解して糖質を作ろうとするようになります。
この筋肉(たんぱく質)を分解して作った糖質は脳で
使うようです。
(脳は糖質しかエネルギーにしない)
ますます、糖質を補給しなければならないのですが、
同時にたんぱく質(アミノ酸)を補給して上げることも
必要になってきます。
まとめると、
軽い、比較的短時間、という場合は、
水分+少量の塩分
長時間になるにしたがって、
水分、塩分も沢山必要。
それに加えて、
糖質のこまめな補給と
筋肉の分解をなるべく押さえ、リカバリーするために
たんぱく質(アミノ酸)
レースの種類と、自分の状態を考えて、
適切な補給をしてあげることが、
楽に走りきるために必要です。
どうやったら「適切」にできるか。
最近は、レースに必要なエネルギーサプリをパッキングした
「完走応援セット」なんていうのが発売されていますので、
まずはそれを練習の時に使ってみて、調整するというのが、
よいです。
くれぐれも一回はレース前に試してみてくださいね。
エネルギー系のサプリを
大事なレースでぶっつけ本番で使うのは、お勧めしません。
味や匂い、喉のとおりが商品によって違い、
身体に合わないと、かえって気持ち悪くなったりします。
それでは!
楽ランコーチ 小田英男 でした!!